- ベトナム生活情報
- 2023.12.14
みなさまにとって“ベトナム社会主義共和国”とはどのようなイメージがあるでしょうか?
ベトナムを訪れたことのない方にとっては、なんとなく『東南アジアの暑い国』『フォーが美味しそうだなあ。』『ハロン湾という世界遺産があるらしい…』『日本でよく聞く技能実習生…?』などのイメージがあるかもしれません。
筆者もベトナムに住み始める前の想像と住み始めた後では、ベトナムという国のイメージが大きく変わりました。
実際に各都市を訪れてみるとそれぞれ全く違う都市の色があり、同じベトナムでも違う国ではないかと思うほどです。
そこで、こちらの記事ではベトナムとはどんな国なのか、さらにベトナムの各都市にどのような特徴があるのかを大解剖していきたいと思います◎
ベトナムのどの都市に住むか検討中の方や、これからベトナムに移住が決まっている方は必見です!
ベトナム社会主義国とは
まず初めにベトナム社会主義国全体について解説していきます。
東南アジアの東に位置し、南シナ海に面しており北は中国と隣接、そこから南へ縦に長い地形が特徴的です。
首都であるハノイはベトナム北部に位置し冬には10度以下にもなります。
一方で南に位置するホーチミンは、年中30度を上回る常夏の街で、同じ国でも南北で気候が大きく異なります。
また、外務省の発表によると、ベトナム在住邦人は最新の2023年10月度時点で18,949人となっています。(コロナウイルスの影響もあり、2022年までと比較すると減少傾向です。)
※参考資料:外務省ホームページ
面積 | 32万9,241平方キロメートル(日本から九州を除いた面積と同様。) |
人口 | 約9946万人(※日本の約80% / 出生率が高く人口増加中) |
民族 | キン族 86% 他、53の民族 |
言語 | ベトナム語 |
宗教 | 仏教・カトリック教・カオダイ教他 |
政権党 | 共産党(ベトナムで唯一の合法政党/一院制) |
GDP | 約4,138億USD(9,324兆VND) |
1人当たりGDP | 4,110USD(95,600,000VND)=574,214円 |
経済成長率 | 8.02%(2022年) |
通貨 | ベトナムドン(VND)/ 1円=166.49ドン(2023年12月13日現在) |
各都市の特徴
ベトナムについて紹介してましたので、ここからはベトナムの各主要都市の特徴についてご紹介していきます。
①ハノイ
ベトナムの首都であり、政治・文化の街といわれるハノイ。
ベトナムの北部に位置し、夏は気温40度と外にはいられない程の猛暑となる一方、冬は10度を下回りダウンジャケットが必要な日もある、日本と同じように四季がある街です。
ハノイの人口は844万人と大阪とほぼ同数にあたる大都市で活気に溢れていますが、ベトナムではホーチミンに次いで2番目の大都市となっています。
日系企業の進出状況も同様で、JCCI(ハノイ商工会議)の加盟企業数はホーチミンに次いで2番目の802社です。
政府に関連する主要施設が集まるハノイでは、街を歩けば公安や軍服を着た人々をよく見かけます。
政治のお膝元であるため、外国企業の進出が難航しやすいという側面もあります。
吉野家や一風堂などの日本の飲食チェーン店やファミリーマートやミニストップといったコンビニエンスストアはホーチミンには次々と進出しておりますが、ハノイにはまだこれからといった状況です。
街並みも古きよきベトナムのノスタルジックな雰囲気が随所に残り、60歳になる筆者の母親が来た際に“昔の日本みたいで懐かしい感じがする”と言っていたのが印象的です。
そんなハノイもコロナが明けてからは、ベトナム初のメトロが2021年11月に開通したり、大型商業施設が続々と開業したりと開発が目覚ましく進んでいます。
②ホーチミン
ホーチミンは人口900万人を超えるベトナム最大の街で、経済の街と言われています。ベトナムに行ったことがない方でもホーチミンという街の名前を聞いたことがあるという方が多いのではないでしょうか。
ホーチミンが首都だと思っている方も多くいるほどベトナムでは最も有名な街ですね。ハノイに比べると経済の自由度が高いため、外国企業の参入障壁が低いのも特徴です。
そのため医薬品産業、小売り・外食産業、サービス業などの進出が多く、JCCH(ホーチミン商工会議所)加盟企業数は2023年時点で1,052社あります。
かつてフランス領だった面影が色濃く残るホーチミンでは、沢山のフランス建築を見かけることができます。
道路も整備が進んでおり、街中は歩きやすい道が多いです。また、高層ビルが多くハノイと比較すると近代的な街と感じられるかもしれません。
発展途上な東南アジアの国をイメージされている方は、ホーチミンの発展状況には驚くことでしょう。
気候は乾季と雨季に分かれており、年中30度前後の気温が続く常夏の街です。雨季でも1~2時間のスコールが降り、その後は晴れるので1日中雨が降ることはあまりなく、1年を通じて温暖で過ごしやすい気候です。
③ダナン
ベトナム第3の都市ダナンはベトナム中部に位置するリゾート地としてよく知られています。
人口は119万人(岩手県とほぼ同人口)とホーチミンやハノイと比べると少ないですが、農業や漁業に加えて、機械・電子産業等も盛んで、日本のIT企業のダナン進出も近年増えています。
ダナンにも日系レストランや日系スーパーがあり、定期的に日本への直行便も出ています。
年間を通して温暖な気候で、特に5~9月頃は海に入ることができ、リゾート地として訪れるのにお勧めな季節です。
12・1月はローシーズンできれいな青い海は見れませんが、5つ星ホテルに格安で宿泊できるので観光に訪れたい方には嬉しい季節です◎
ダナンから車で40分程のところにホイアンという古都があり、ノスタルジックで幻想的な景色が楽しめます。
そちらと合わせて旅行に訪れることをお勧めします!
④ハイフォン
ベトナム第4の都市で北部最大の港町であるハイフォン。首都ハノイから約100キロに位置しており、人口約200万人を有する中央政府直轄都市でもあります。
100キロを超える海岸線があり、カットバ島などの観光と海港を担う重要な都市です。
ハイテク産業、物流、貿易などの産業が活発で、日系企業のブリジストン、韓国大手企業のLG、台湾企業のペガトロンなど数々の大手外国企業がハイフォンを生産施設の拠点としています。
日系企業も続々と進出しており、ハイフィン在住の日本人も増える中、2020年にはイオンモールが開業しています。
近年の大型投資を背景に、発展が進む今注目の都市であり、今後のさらなる発展が期待されています。
⑤ビンズオン
ベトナム南部、ホーチミンから車で40分程に位置するビンズオン。海外企業誘致に積極的で、ここ数年で急激に日系企業の進出が増えている注目の街です。
ベカメックス東急により大規模な新都市開発プロジェクトが進められており、住環境から最先端な交通システム、大型ショッピングセンターも開業しております。
イオンベトナム、UNIQLO、コーナン、ABCマートなど数々の日系も展開しています。
2022年発表の家計生活水準調査によると、ホーチミンやハノイを抑えて、一人当たりの月間所得が国内で最も高い街として消費に期待されています。
今後のさらなる発展が見込まれるビンズオン省は、現在ベトナムでも注目の街の一つです◎
まとめ
こちらの記事ではベトナムの主要都市を紹介していきました。
ハノイやホーチミンという名前は聞いたことがあるという方も、実際にどのような都市間の違いがあるのか知らない方も多いのではないでしょうか。
これからベトナム移住を検討される方、起業される方にとってエリア選びは非常に大切なステップです。
実際に発表されている情報と、ベトナム在住歴の長い筆者の見聞を兼ねて各都市を大解剖していきました。
こちらの記事が来越される皆様にとって、有益な情報となっていれば幸いです。