一時帰国の際には、日本で購入したい食材や雑貨などがたくさんありますよね。
またベトナムで購入したお土産に日本へ持ち込むことができないものがないか気になることもあるでしょう。
トラブルが起きないよう、預け入れ荷物と手荷物の制限や規則について事前に確認しておくことが重要です。
そこで、今回はベトナム⇔日本の航空会社別に預け入れ荷物と手荷物の重量制限や注意点について解説していきます。
ベトナム⇔日本の航空会社の荷物の制限
ここからは、ベトナム-日本間の直行便がある航空会社の無料受託手荷物の重量制限をまとめてご紹介します。
各航空会社の規約が変更になることもありますので、利用の際は公式ページで事前に最新の情報をご確認ください。
JAL(日本航空)
機内持ち込み手荷物
身の回りの品(ショッピングバッグ、ハンドバッグなど)1個の他、以下の条件の手荷物1個
●3辺の和: 115cm(45インチ)以内 ※W55cm×H40cm×D25cm(W22インチ×H16インチ×D10インチ)以内
●合計重量 :10kg(22ポンド)以内
預け入れ荷物
●プレミアムエコノミークラス /エコノミークラス
個数:2個(1個当たりの重量:23kg/個)
●ファーストクラス /ビジネスクラス
個数:3個(1個当たりの重量:32kg/個)
3辺(縦・横・高さ)の和:A + B + C ≤ 203cm ※キャスターと持ち手を含む
(参考URL:日本航空/お預けのお手荷物)
ANA(全日本空輸)
機内持ち込み手荷物
お一人様1個まで。身の回り品(ハンドバッグ、カメラ、傘など)のほか、手荷物1個。
●サイズ:3辺(縦・横・高さ)の和が115cm以内かつ3辺それぞれの長さ55cm×40cm×25cm以内(22×16×10インチ)
●重量総重量:10kg以内(22ポンド)以内
預け入れ荷物
●プレミアムエコノミー/エコノミークラス
1個あたり23kg (50ポンド)まで
●ビジネスクラス
1個あたり32kg (70ポンド)まで
●ファーストクラス
1個あたり32kg(70ポンド)まで
ANAでは荷物の個数が旅程等によって、適用となる無料手荷物許容量が異なるため、航空券面で、無料の預け入れ荷物の個数を確認しておきましょう。
(参考URL:ANA/無料でお預かりする手荷物の重さ・サイズ・個数(国際線))
Vietnam Airlines(ベトナム航空)
機内持ち込み手荷物
●エコノミークラス
機内持ち込み手荷物の合計重量は12kg以内です。手荷物1個(10kg以内)と付属品1個。
●ビジネスクラス/プレミアムエコノミークラス
機内持ち込み手荷物の合計重量は18kg以内です。手荷物2個(1個あたり10kg以内)と付属品1個。
3辺(縦 x 横 x 高さ)の最大サイズは
●手荷物1個あたり:56cm x 36cm x 23cm < 115cm
●付属品1個あたり:40cm x 30cm x 15cm < 85cm
預け入れ荷物
●エコノミークラス
1個あたり23kg
●プレミアムエコノミークラス
1個あたり23kg
●ビジネスクラス
1個あたり32kg
お預けの手荷物の1個あたりの3辺(長さ×幅×高さ)の合計サイズが158cm以内です。ベトナムと日本の国際線で最大 2 個(各 23kg)の荷物を無料で預 けることができます。
(参考URL:Vietnam Airlines /荷物)
Vietjet air(ベトジェットエア)
機内持ち込み手荷物
お客様1人(2歳未満の幼児を除く)に対して1個の機内持ち込み手荷物と1個の小さな手荷物のみ持ち込め、その総重量は7 kgまでです。サイズは56cm×36cm×23 cm以下までです。
預け入れ荷物
最大重量は1個あたり32kgです。
縦、横、高さは最大 119cm×119cm×81cmです。
3辺の合計(縦+横+高さ)が203㎝までのゴルフクラブセットは、通常の受託手荷物としてお預け可能です。
大型受託手荷物は、当社ウェブサイト、予約オフィス、代理店もしくは当社コールセンターにて事前購入出来ます。空港でのお支払いはHPの料金より高くなります。
(参考URL:Vietjet air /手荷物に関する制限)
BANBOO AIRWAYS(バンブーエア)
※2024年4月現在、ベトナム⇔日本線は運航停止中となっています。
機内持ち込み手荷物
機内持込手荷物には、手荷物(最大重量7kg)と小物1個(最大重量3kg)が含まれます。
●エコノミークラスの場合:7kg、寸法合計は115cm以内(56x36x23cm)
●ビジネスクラスの場合:2個x7kg、各個の寸法合計は115cm以内(56x36x23cm)
基準の手荷物に加えて、乗客は3kgを超えず、寸法合計が80cm(40x30x10cm)を超えない1個の小物を持参できます。
預け入れ荷物
各受託手荷物の最大重量は32kg(70ポンド)、および/または最大3辺(長さ+幅+高さ)の合計が203cmを超えてはなりません。
●エコノミークラス:無料受託手荷物は最大2個
●ビジネスクラス:無料受託手荷物は最大3個
(参考URL:BANBOO AIRWAYS /手荷物)
飛行機に一切持ち込めないものは?
爆発のおそれがあるもの、燃えやすいもの、有害物質などの「危険物」は、機内へ持ち込むことも、手荷物として預けることも禁止です。
例えば、カセットコンロ用のガスボンベやキャンプ用ガスは、内部に高圧ガスや引火性のガスを蓄えていて爆発するおそれがあるため、機内へ持ち込むことも、手荷物として預けることもできません。また、漂白剤や強力カビ取り剤などの酸化性物質、殺虫剤や農薬などの毒物、自動車用など電解液を用いる液体バッテリーは、万一漏れてしまった場合に、強い臭いや毒性、腐食性などが機内環境に重大な影響を与えるため、機内へ持ち込むことも、手荷物として預けることもできません。
よくあるのは、ベトナムの住居で使おうと日本で購入した殺虫剤やカビ取り、塩素系漂白剤などが、飛行機に持ち込めない航空危険物にあたります。預け入れ荷物であっても飛行機で運ぶことはできませんので、注意が必要です。
機内手荷物での注意点は?
国際線を利用するときに100ml(g)を超える液体を持ち込む際には、1個の容量が100ml(g)以下の容器に入れ、その容器をジッパー付きの透明なプラスチック製の袋(容量1リットル以下。目安としては縦と横のサイズが足して40cm以内のもの。)に入れる必要があります。
液体物とは、基本的に「容器に入れていないと形を保てないもの」と考えておきましょう。味噌やジャム、ゼリーなども液体物の扱いになります。
日本からベトナムに持ち込めないものは?
ベトナムに持ち込みが禁止されているものは、銃、爆発物、麻薬、骨董品、ベトナム人のモラルに悪影響を及ぼすおそれのある出版物、写真、ビデオ等です。
アルコール類(度数20度以上のものは1.5リットル以上、それ未満の度数のものは2リットル以上、ビールは3リット以上)、タバコ(200本以上)、シガレット(20本以上)、タバコ糸(250グラム以上)、金(300g以上)についても申告が必要です。
入国時に、現金5,000米ドルあるいは同額相当の外貨、又は1,500万ドンのいずれかを超えて所持して入国する場合は、空港で申告する必要があります(申告用紙は税関係官に請求してください。)。
この申告をしなかった場合には、所持金を没収される可能性があります。
(参考:在ベトナム日本大使館/ベトナム出入国情報)
また、食品の持ち込みに関する規制については在ベトナム日本大使館のホームページに記述はありません。
実際の経験では、ベトナムの空港での税関検査は荷物をエックス線に通すエリアが設けられていますが日本ほど大掛かりな検査場ではなく、申告物がない場合は、検疫を受けずに通過できることがあります。また、スマホやパソコンの画像やフォルダを確認されるような経験はありません。
このようにベトナムの空港が厳しいと感じたことはありませんが、レジデンスカードや滞在可能なビザがない場合は復路のチケットがないとそもそも入国を拒否されることもあるようですので注意しましょう。
ベトナムから日本に持ち込めないものは?
生のフルーツや野菜など
肉製品などの畜産物
動物の剝製や革製品
ブランドのコピー品
骨董品(ベトナムからの持ち出し禁止品)
蛇やサソリ入りのお酒
麻薬や武器等の危険物
ドライフルーツやティーバッグ、焙煎コーヒー、ローストナッツ、容器に密閉された香辛料などは検疫を受けずに持ち込むことができます。
(参考:農林水産省/特集「旅先のお土産も注意!肉や果物などの持ち込み 空港の手順」)
ベトナムのお土産の定番、ドライフルーツやコーヒー、ナッツ類、サテトムやハーブ塩などは問題なくお土産として持ち帰ることができます。
しかし、果物や野菜、花などは条件が細かく分類されており、検疫が必要なため、日本への持ち込みには不向きです。
また、ラプチョン(ベトナムソーセージ)やパテなどの肉製品は缶詰であっても、検査証明書のマークがついていない商品は検査証明書の取得が必要になるため日本への持ち込みはほぼできない状況になっています。
(参考:植物検疫所/ベトナム、動物検疫所)
ヌクマムは持ち込める?
ベトナム航空のホームページでは匂いの強い荷物についてこのように記載しています。
“ 強い匂いの物品、手荷物は以下の指示に従って包装してください:
魚醤およびその他の強い匂いの液体は、プラスチック製の瓶に入れ、蓋をきっちりとしめ、蓋はテープで固定する必要があります。1本のボトルの95%以上を液体で満たさないようお願いします。ボトルはフォーム材の容器に入れる必要があります。 ”
(引用:ベトナム航空/持ち込み禁止荷物)
ベトナム航空では、厳重に包装すればヌクマムも預け入れ荷物に入れることが可能です。しかし、利用する航空会社によっては規定が異なるため、ヌクマム等の匂いが強い荷物がある場合は事前に確認しておきましょう。
日本で税関申告が必要なものは?
免税範囲を超える量を日本に持ち込む場合は税関申告が必要になり、税金を支払います。また100万円以上相当の金品を日本に持ち込む場合は申告が必要となります。
免税の範囲(入国者一人当たり)
酒類1本760mlのもの。3本までは免税
たばこ紙巻きたばこ200本まで、葉巻たばこ50本までは免税
香水2オンスまでは免税
20万円未満相当の物品は免税
(参考:税関/海外旅行者の免税範囲)
オンラインで通関申告が便利
デジタル庁が提供するVisit Japan Webサービスは、入国手続き「検疫」、「入国審査」、「税関申告」、「免税購入」をウェブで行うことができるサービスです。
海外から入国される方のほか、日本に帰国される方も利用できます。
以前はアプリ版のサービス提供でしたが、令和4年12月末日をもって新規ダウンロードを終了しており、令和6年1月25日よりVisit Japan Webにおいて入国審査と税関申告の二次元コードが統一されました。
ペーパーレスで、スマートフォンから税関申告書類を作成でき、パスポート情報や滞在先の情報などが保存されQRコードで申告できるため便利でおすすめです。
まとめ
ベトナムと日本を行き来する際には、事前に航空会社のウェブサイトや関連機関のサイトをチェックするのがおすすめです。
航空会社のサイトでは、預け入れ荷物や手荷物の規定がわかりやすく掲載されており、持ち込み禁止品や制限品のリストも簡単に確認できます。
同様に、関連機関のサイトでも、入国時に持ち込みが制限される品目についての情報が提供されています。
規定は変更されることもあるので、一時帰国の際は最新の情報をご自身で確認するようにしましょう。