- ベトナムと日本での生活は、何が違うのかな
- ベトナムでの生活の実態を知りたい。
- ベトナム就職に興味はあるけど、現地での生活が想像できず、不安だな。
こういった悩みに答えていきます。
本記事の信頼性
HRnaviは、設立から15年間、「ベトナム現地の、リアルな情報をお届けする」ことを大事にしてきました。
そのため、担当する日本人コンサルタントは、「全員ベトナム在住」です。
なぜなら、ベトナム就職を希望する方と、より同じ視点でサポートしたいからです。
また、筆者は「ホーチミンとハノイに計8年」居住。
現地在住者の実感をお伝えします。
ベトナム生活の「満足な点」「不満を感じる点」をご紹介
今回は、「ベトナムでの生活」をより想像頂きやすくする為、日本と比べて、ベトナムのほうが「満足を感じる点」又は「不満を感じる点」をご紹介します。
本記事が、ご自身がベトナムで生活される姿を、より鮮明にイメージし、ベトナム就職を決断する後押しとなれば幸いです。
尚、内容は、「生活面」に絞って、お伝えします。
ベトナム生活に「満足」と感じる点
ベトナム生活に「満足」と感じる点は、以下の4つです。
- こちらが誠実に対応すれば、親切にしてくれるベトナム人が多い
- WiFi・コンセント完備のお店が一般的で、外出しても気軽に作業ができる
- タクシーアプリが普及しており、安くDOOR TO DOORで移動できる
- 日本人とのつながりを作りやすい
順番に解説していきます。
こちらが誠実に対応すれば、親切にしてくれるベトナム人が多い
他の国々と比べて、ベトナム人の方々は特に「親切だな」「優しいな」と感じられる場面に、多く出逢います。
現地に在住する日本人の方からも、頻繁に耳にすることです。
筆者の経験だけでも、ベトナムの方に親切にしてもらった例を上げれば、キリがありません。
- ベトナム赴任当初、週末にも関わらず、会社の同僚が1日中買い物に付き合ってくれた。
- ジムで運動していたら、「日本人ですか?」と声を掛けてくれ、意気投合し、家にまで招待してくれた。
- こちらが食事を招待しているにも関わらず、絶対に代金を出させてくれない友人。
- 現地の食堂で、メニューが分からず迷っていたら、隣の人が教えてくれ、注文までしてくれた。
- 旅行先のホステルの人が、10km先のバス停に自分で向かおうとしたら、何も言わずに車で送ってくれた。
残念ながら、一部の国では「外国人」と分かると、そっけなく対応したり、代金を多く請求したりする人もいます。
もちろん、ベトナムでもそういったケースは0ではありません。
しかし、ベトナムでは「親切にしてくれた」「助けられた」と感じることが多く、ベトナム現地の友人を作りやすいことも、ベトナム生活を楽しめる一つの理由です。
異国で挑戦する私たちからすると、親切な現地の方の存在は、大きな安心材料と言えるでしょう。
WiFi・コンセント完備のお店が一般的で、外出しても気軽に作業ができる
ベトナムでは、WiFi・コンセント完備のお店が多く、外出先で気軽に作業ができることも、「快適さ」を感じる点の1つです。
勤務時間中、特に営業職の方は外出先で仕事をする機会も多くあるでしょう。
また、週末なら、「ちょっとカフェで作業や調べものをしたい」というシーンも出てくるはず。
ベトナムなら、カフェやレストランを問わず、WiFiやコンセントを自由に使う事ができるため、「パソコンでネットを使いたい」「スマートフォンの充電が切れそう」という時も、安心です。
2020年以降、ベトナムでもリモートワークが浸透している影響からか、ベトナム人も「Wifi・コンセント完備のお店が多い環境」をフル活用しています。
道端の低い椅子が並ぶカフェから、「Highlands coffee(ハイランズコーヒー)」「The Coffee House(コーヒーハウス)」などのチェーン店まで、時間を問わず、パソコンを広げて仕事に励む方も多く見受けられます。
ただ、WiFiのセキュリティ設定に関しては、そのお店次第です。
使用の際は、ご自身でセキュリティ対策をされることをオススメします。
このように、「ちょっとした外出先での作業」「場所を問わずに仕事」をされたい方にとって、ベトナムは快適な環境と言えます。
タクシーアプリが普及しており、安くDOOR TO DOORで移動できる
ベトナムでは、タクシーアプリが広く普及しており、安価にDOOR TO DOORで移動できることは、魅力的です。
以下の3つのタクシーアプリは、ハノイとホーチミンを中心に、ベトナム在住者に広く利用されています。
- Grab(グラブ)
- Gojek(ゴジェック)
- be(ビー)
加えて、特に自身のバイクや車を持っていない方にとって、タクシーアプリは必需品とも言えるでしょう。
ハノイやホーチミンの2大都市でさえも、バスや地下鉄などの公共交通機関は一般的ではないためです。
そんなタクシーアプリの良い点は、「安くDOOR TO DOORで移動ができる」点です。
日本だと、地下鉄や電車網が発達した都市では、「自宅から駅」「駅構内」「駅から目的地」など、意外と歩く距離が長くなりがちです。
一方、ベトナムでタクシーアプリ中心の移動をすれば、自宅の前に着いたタクシーに乗り、目的地で降りることができるため、徒歩移動を最小限にできるのです。
日本人とのつながりを作りやすい
「日本人との繋がりを作りやすい」ことも、ベトナム生活のポジティブな点の1つでしょう。
本記事執筆時点で、ベトナム全土に居住する日本人は約2万人います。
この数は、2020年〜2021年にかけて落ち込んだものの、昨今の移動の自由化と共に、増えると見込まれています。
とは言え、ベトナム以外の国であっても、海外で出逢う日本人とは、日本よりも友人関係に発展しやすい、と実感しています。
背景は複数考えられますが、最も大きな理由は「母国を出て努力をしている者同士」という共通点から、連帯感を感じるためでしょう。
また、特にハノイやホーチミン、ハイフォンやダナンの4大都市では、スポーツや趣味でつながったサークルも、多く活動しています。
そういった環境でつながった人とは、世代に関係なく、ベトナムを離れた後も、連絡を取り合っている、という話も多く耳にします。
ベトナムで仕事を頑張る日本人同士で、新しい友人を作ることができる点もまた、ベトナム生活での面白みの1つと言えそうです。
ベトナム生活に「不満」を感じる点
反対に、ベトナムの方が「不満」と感じる点は、以下の3つです。
- 渋滞がひどく、移動に時間がかかる場合がある
- 公衆のマナーが発展途上
- ベトナム人や日本人同士の関係が近すぎる、と感じる時がある
以下、順番に解説していきます。
渋滞がひどく、移動に時間がかかる場合がある
渋滞は次第に深刻化しており、移動に時間が掛かる点は、ベトナム生活で不満を感じる点の1つです。
ベトナムは2009年以来、継続して経済成長を遂げており、2020年を除き、毎年実質GDPが5%以上の成長を遂げています。
この統計上で「豊か」になっていることは、道路に出た時の「年々増える自動車の数」でも実感します。
一方で、「道路などのインフラ開発」は追いついている、とは言い難い状況です。
決して広くはない道路に、無数の自動車とバイクが集中するため、渋滞は以前よりもひどくなっている、と感じます。
したがって、タクシーアプリを活用し、バイクで移動したとしても、地図アプリの予測より、長く時間が掛かることがあります。
特に、「午前7:30〜8:30の通勤時間」や「午後4:30〜6:00の退勤時間」には、たった1km先の場所への移動に、10分以上掛かってしまう場所もあります。
このように、渋滞による予測の出来ない移動時間は、ベトナム生活で不満を感じることがあるポイントです。
公衆のマナーが発展途上
公衆のマナーが、未だ発展途上である点も、ベトナム生活に、時々不満を感じる点の1つです。ここでのマナーとは「公共の場での振る舞い」として考えます。
前提として、筆者がベトナム勤務を始めた2013年と比べると、ベトナムにおけるマナーは、遥かに向上している、と感じます。
様々な要因が考えられますが、ベトナムでも経済発展に伴う所得の増加、海外旅行・留学・就労の一般化が進むにつれ、「他の国々の良い例を取り入れている人が増えていること」が一因と考えられています。
加えて、ベトナムのみならず、どの国々と比較しても、日本はマナーや清潔感においては非常に高いレベルです。
マナーが良く非常にキレイと言われている「シンガポール」と比べても、日本のマナーレベルは「異常なほど高い」とも言えるかもしれません。
よって、日本基準で見てしまうと「ベトナムのマナーはどうしても劣っているな」と感じることはやむを得ません。
ただ、どんなに日本基準を取り去ったとしても、筆者が「もう少し改善してくれたら良いのにな」と感じる場面は、以下の4点です。
- 運転時、クラクションを鳴らすことが一般的
- カフェやレストランでの会話のボリュームが大きい時がある
- レストランで食べた殻やゴミを床に落とす人がいる
- スマートフォンの動画を、大きめの音量で、イヤフォン無しで視聴する人がいる
ただ、強調しておきたいことは、年々マナーは改善していると実感しますし、非常にマナーが良いベトナム人の方もいらっしゃることです。
一方で、上記の4点が気になってしまう方にとっては、「ベトナムは暮らしづらいな」と感じてしまうかもしれません。
ベトナム人や日本人同士の関係が近すぎる、と感じる時がある
最後にご紹介する、ベトナム生活に『不満』を感じる点は、ベトナム人や日本人同士の関係が近すぎると感じる時があることです。
「ベトナム人」と「日本人」の場合に分けて、解説していきます。
ベトナム人の関係が近すぎると感じる時は、「質問が、個人的な内容の時」
ベトナム人との会話の中で、「質問が個人的な内容の時」があります。
初対面のベトナム人に、頻繁に聞かれる質問の例を8つ、上げてみました。
- 年齢
- 婚姻状況
- 家賃
- 月収
- 家族構成
- 兄弟の人数
- 兄弟の就職先
- 兄弟の婚姻状況
人によっては、一部は「親しくなった後であれば問題ない」と感じられる質問もあるかもしれません。
ただ、初対面の方に「家賃や月収」や「兄弟の婚姻状況」を伝えるのは、抵抗を感じる方も多いのではないでしょうか。
以前、日本企業に11年務めた経験を持つ、ベトナム人の友人に「どうしてこういった質問をする人が多いのですか」と聞いたことがあります。
彼は、「年齢は、ベトナム語での呼び方を決めるため。お金や家族については、ベトナムにおける、相手を理解するための話題。」とのことでした。
もちろん、海外では一般的ではない事を理解し、上記のような質問を避ける方もいらっしゃいます。
「個人にまつわる質問」は、自分に興味を持ってくれている裏返し、と捉えられれば良いものの、詮索されているなと思う方は、不満に感じてしまう点と言えるでしょう。
日本人同士の関係が近すぎると感じる時は、「現地の日本人同士は大抵つながっている」から。
一方、日本人同士の関係が近すぎる、と感じる時は、「現地の日本人同士は大抵つながっている」ことに起因します。
「ベトナム生活に「満足」と感じる点」の4つ目「日本人とのつながりを作りやすい」で述べたように、ベトナム現地に居住する日本人は、全土で約2万人います。
その多くはハノイやホーチミンの2大都市に集中していますが、多くの人が、仕事や日本人のサークル活動でつながっています。
よって、「自分の友人同士が、実は知り合いだった」というケースが頻繁に見られるのです。
そういった関係性の近さから、更に繋がりを広げられることは魅力的かもしれません。
しかし、道端で知り合いに出逢う機会や、「昨日、あのコンビニで買い物してましたよね?」と後日談を伝えられる場合も。
このような、「日本人コミュニティの狭さ」を楽しめる方にとっては良いものの、もしかすると「関係が近すぎる」「居心地が悪いな」と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
まとめ「日本とベトナムの違いを楽しめると、ベトナム生活は快適になる」
今回は、「ベトナムでの生活は何が違う?現地日本人が徹底解説」というテーマで、ベトナム生活における「満足」「不満」な点を解説してきました。
日本での生活よりも快適で「満足を感じる点」もある一方で、ベトナム生活ならではの「ちょっとした不満を感じてしまう点」を、ご理解頂けたかと思います。
一方で、不満については、私たちの感じ方次第とも言えます。
つまり「日本とベトナムの違い」と捉えられれば、ベトナムでの生活は快適になるかもしれません。
また、「不満を感じる点」の1,2つ目で触れた、渋滞やマナーについては、前述のように改善に向かっています。
10年後は遥かに改善し、今日のような状況は見られなくなる可能性もあるでしょう。
「今、自分はベトナムの経済発展の、過渡期の中にいる」と考えられれば、現在の状況を不満に感じず、楽しむこともできるかもしれません。
「他の現地在住者の意見も参考にしたい。」「経済発展を遂げるベトナムに身を置き、働く経験を積みたい!」という方は、HRnaviのコンサルタントに相談してみて下さい。