【ベトナム 食文化】現地在住者がお届け!地元の味を楽しむためのガイド(ホーチミン編)

【ベトナム 食文化】現地在住者がお届け!地元の味を楽しむためのガイド(ホーチミン編)

中国と植民地時代のフランスの影響を受けて発達したベトナム料理。

東南アジアの料理というとスパイシー・香草などのイメージが強いですが、ベトナム料理は辛すぎず、甘すぎないマイルドな食事が多いのがポイント。

また、新鮮な野菜やフルーツ、種類豊富なハーブをたっぷりと使い、お肉や海鮮も豊富でヘルシーなメニューがたくさんあります。

世界肥満度調査でもベトナムは堂々の最下位でスレンダーな人が多い国なのは、ベトナム料理のヘルシーさに起因しているのかもしれませんね◎

そんなベトナム料理ですが、日本で聞き馴染みがあるのはフォーや生春巻きくらいでしょうか?

でも実はそれだけではありません!日本にいるとなかなか聞いたことのないであろう数々の美味しい料理がベトナムにはあります。

そこで、こちらの記事ではホーチミンでおすすめのベトナム料理やそれらが食べられるローカルレストランを紹介していきますので、ホーチミン来訪予定者は必見です!!

 

ベトナム≪ホーチミン≫の食文化とは…?

まず初めに、ベトナム料理は長年諸外国の支配下にあったことからも外国の料理の影響を大きく受けており、特に中国料理のルーツは大きく、またフランスの植民地であった経験から、フランス料理の影響も大きく受けています。

※ベトナム料理の歴史やハノイの料理については☞☞ハノイ編の記事☜☜をご覧ください◎

ここでは、ホーチミンを中心とするベトナム南部の食文化について紹介していきます。

ベトナム南部はカンボジアやタイと隣接する地域であり、一年を通して暑い熱帯モンスーン気候のエリアです。

周辺諸国の影響を受けながら独自の食文化を築いてきた南部は、砂糖やココナッツミルクなどを多く使用し濃厚で甘い味付けが多くなっています。

また海が近いため、海老やイカや貝などの海鮮が豊富に使用されたシーフード料理が数多くあります。

フォーなどのスープも砂糖が多く使われた、甘味の強いスープとなっており、常夏ならではの汗をかいて流出した糖分を補える甘味の強い濃厚な味付けです。

カンボジアから伝わったとされるフーティウ(米粉麺)など、ハノイなどの北部ではあまり見られない料理もありますよ。

 

朝ごはんを大事にする

ベトナムの朝は非常に早く、朝食を提供するフォー屋さんなどは5時~6時には開いています。

そして、外食文化が盛んなベトナムでは朝ごはんを外で食べることが非常に多いです。

ホーチミンでは朝ごはんには海鮮やうずらなどが入ったフーティウという米粉麺料理や、コムタム(ご飯+お肉や目玉焼きなどの定食)、バインミーなどがよく食べられています。

ベトナム料理の定番フォーは、ハノイには多くありますが、意外とホーチミンでは店舗を見かけません。

 

コーヒーが大好き

どこを歩いてもカフェが見つかるベトナム。ベトナム人はとにかくカフェが大好きなんです!

ホーチミンの街中ではおしゃれなカフェがたくさんあり、様々なカフェが建物一棟の中に入ったカフェアパートメントと呼ばれている建物まである程です。

デートの定番はもちろんカフェ。写真撮影スポットはおしゃれなカフェ。ベトナムに来たら是非カフェを楽しんでみてくださいね☕

ベトナムコーヒーと呼ばれるコーヒーは、苦みの強いロブスタ豆が使用されており、朝すっきりしたい方にはおすすめです◎

濃く苦みが強いため、砂糖ではなく練乳で甘味を出します。日本人がイメージしているコーヒーとは異なるので一度試してみてくださいね。

ロブスタ豆のベトナムコーヒーとアラビカ豆のアメリカンコーヒーの両方を提供しているお店も多いので、注文時にはメニューをよくチェックしてください。

 

食べきれないほどの量を出すのがおもてなし

日本では食事を残すのは礼儀がなっていない、ご飯粒には神様いるから残してはいけない、などと子供のころから教育されますよね。

しかしベトナムではお客様が来た時に食べきれない程の量を出し、お客様も全てを平らげずに残すのがおもてなしとされています。

これは中国の食文化から来ている習わしで、全て食べてしまうと足りなかったと思われてしまうので要注意ですね!

また、残ったものを持ち帰ることができる文化があるので、レストランで頼みすぎてしまった場合には『mang về(マンベー)=テイクアウト』と伝えると持ち帰り用の箱や袋をもらえますよ◎

 

すすってはいけない

ベトナムにはたくさんの汁物料理があります。日本では蕎麦やラーメンを食べる際にはズズズとすすって食べるのが当たりまえ。

しかしここベトナムでは、フォーの出汁を飲むときも、すすってはいけません!一口ずつスプーンですくって飲むようにしてくださいね。

フーティウなどの汁物にも蓮華ではなくスプーンがついており、少々飲みづらいのはご愛敬。笑

どんぶりに口をつけてスープを飲むこと、麺をずるずる進むのもご法度です✕

 

何度も乾杯をする

ベトナムの飲み会といえば、ビール。

ベトナムで飲み会に行くと、いろんなところから『1(モッ),2(ハイ),3(バー)ヨー!』という掛け声が聞こえてきます。

北部ではアルコール度数40~50%くらいのウォッカが良く出てくるのですが、ホーチミンではとにかくビールが多いです。

グラスに氷を入れてビールを注いで飲むスタイルに、筆者もビールに氷…!?と思っていましたが、今となっては氷がなくなるとオーダーするほど笑

暑いホーチミンではビール×氷がとにかく合います◎

また、日本では最初と最後に乾杯の音頭があるくらいで、毎回乾杯してお酒を飲むことはありませんよね。

ベトナムにいると、一人でお酒に口をつけることは少なく、毎回飲みたいなと思いグラスを持つとどこからともなく乾杯の声が始まり、飲むという流れがあります。

お酒を飲むときの掛け声もいろいろありますが、『một trăm phần trăm(モッ チャム ファン チャム)』một trăm=100%、phần trăm=飲み干してという掛け声がよく聞こえてきます。

 

ホーチミンでおすすめのベトナム料理3選

①フーティウ(Hủ Tiếu)/📍Hủ Tiếu Nam Vang Thành Đạt

ホーチミンで人気の麺料理といえばフーティウ。

筆者もベトナムに住み始めるまでは聞いたことのない料理でしたが、こちらは南部の定番料理です。

一度半乾燥させてからカットされた麵はコシがあり、フォーの麺の様に柔らかくはありません!

豚骨ベースのクリアなスープに海老やイカなどの海鮮、レバー、挽肉などの具がたっぷりと入っているHủ Tiếu Nuoc(Nuoc=スープ)と、甘じょっぱい角煮のタレのようなソースを絡めて食べるHủ Tiếu Kho(Kho=乾燥した)があります。

スープありのフーティウは甘味もありますが、あっさり目で癖もなく日本人の口によく合う味付けです。

タレを絡めて食べる汁なしフーティウは濃厚なタレで、ジャンキーさもありますが病みつきになりどちらもおすすめの一品です。

Hủ Tiếu Nam Vang Thành Đạtのフーティウは超人気店で、いつ行っても混雑しており汁ありも汁なしもどちらもお勧めです!

ハノイではほとんど見かけないフーティウは、是非ホーチミンで食べてほしい一品です◎

 

②コムタム(Cơm Tấm)/📍Cơm Tấm Mộc

続いてお勧めしたいのがコムタムです。

コムタム(Cơm Tấm)は本来”砕き米”を意味するベトナム語なのですが、ホーチミンではコムタムといえば白ご飯+甘じょっぱいポークステーキやチキンステーキ+目玉焼きの定食を指します。

こちらも南部ではよく食べられるのですが、北部ではあまり見かけません。

豚肉や鶏肉の部位が選べて、+トッピングで目玉焼きやお漬物などが選べるワンプレート定食になっています。

メインのお肉料理が日本の照り焼きに近い味付けでごはんが進む、とっても美味しい一品です◎

ローカル店も沢山ありますが、初めての方はCơm Tấm Mộcというお洒落で涼しい店内でゆっくり食べてみることをお勧めします!

筆者も日本から友人が来た際によく連れて行くお店の一つですよ。

 

③バインセオ(Bánh xèo)/Bánh Xèo 46A

ベトナム風お好み焼と言われるバインセオ。

ターメリックで色付けされた薄い黄色の生地をぱりぱりに焼き、中に海老やもやし、豚肉などをたっぷり入れて挟んだ料理です。

それを野菜とライスペーパーで巻いて、ヌクマムというベトナムの魚醤と砂糖やにんにくなどを混ぜて作ったタレにつけて食べます。

このバインセオ。なぜ日本で知られていないのかと思うほど美味しくて筆者も大好きな逸品なのです!

特にBánh Xèo 46Aのバインセオはとても大きく、外はぱりぱり、中は大きな海老などがたっぷりで癖が少なく食べやすくて非常にお勧めです◎

1人では食べきれないので2人以上で行くことをお勧めします。

 

まとめ

こちらの記事ではホーチミンの食文化ついて紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

ベトナムは南北に長い国であり、北部と南部では食文化も大きく異なります。

南部は常夏の国らしく、甘く濃厚な味の料理が多いのが特徴です。

日本でも大阪ではお好み焼、東京ではもんじゃ焼きなどとその土地独自の食べ物がありますが、ベトナムの食文化も同様です。

是非ベトナムで一括りにするのではなく各地の違いや特徴を知り、その地その地の郷土料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。

こちらの記事がこれからホーチミンを訪れる皆様にとって、参考になれば嬉しい限りです。

 

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