【ベトナム 食文化】現地在住者がお届け!地元の味を楽しむためのガイド(ハノイ編)

【ベトナム 食文化】現地在住者がお届け!地元の味を楽しむためのガイド(ハノイ編)

中国と植民地時代のフランスの影響を受けて発達したベトナム料理。

東南アジアの料理というとスパイシー、香草、などのイメージが強いですが、ベトナム料理は辛すぎず、甘すぎないマイルドな食事が多いのがポイント。

また、新鮮な野菜やフルーツ、種類豊富なハーブをたっぷりと使い、お肉や海鮮も豊富でヘルシーなメニューがたくさんあります。

世界肥満度調査でもベトナムは堂々の最下位というスレンダーな人が多い国なのは、ベトナム料理のヘルシーさに起因しているのかもしれませんね◎

そんなベトナム料理ですが、日本で聞き馴染みがあるのはフォーや生春巻きくらいでしょうか?

でも実はそれだけではありません!日本にいるとなかなか聞いたことのない数々の美味しい料理がベトナムにはあります。

そこで、こちらの記事ではハノイでおすすめのベトナム料理やローカルレストランを紹介していきますので、ハノイ来訪予定者は必見です!!

ぜひベトナムの味を楽しんでください。

 

ベトナムの食文化とは…?

ベトナム料理と一言で言っても数えきれないほどの料理があります。

まず初めにベトナムの主食はお米ですが、そのルーツは北部の紅河デルタと南部のメコンデルタの肥沃な土壌により形成され、紀元前8~7世紀頃、稲作が始まったことにあります。

その後ベトナムの食文化は、諸外国からの植民地時代の歴史の中で築かれました。

約1000年もの間、中国の支配下に置かれ、その中で米食文化や、炒める、蒸す、煮る、出汁をとるなどの料理工程が定着していきました。その後フランスの支配下に置かれた時期もあり、パン食などのフランス文化の影響も大きく受けています。

そのため、フランスパンを使ったサンドイッチ(バインミー)やビーフシチュー(ボーコー)とパンのセットなどを販売するローカルレストランがたくさんあります。

また、お粥や揚げ春巻きなどの中華料理を連想する料理も多く、ベトナム料理の幅の広さが分かりますね。

世界でも3大料理にあげられる中華料理とフランス料理の両方を掛け合わせて、独自に発展したベトナムの食文化が豊かなことは想像に難くないですね◎

 

ハノイの食文化

ハノイが位置するベトナム北部とホーチミンがある南部では気候も違えば方言も違いますが、食文化も大きく異なります。

ハノイがある北部は中国と隣接しているため、醤油や塩を使った中国の料理をルーツとした調理法や味付けが多いです。

日本食と味付けが似ているものも多く、日本人にとって馴染みのある味付けはハノイの料理が多いでしょう。

例えばベトナム国内ではどこでも食べられるフォー。鶏などの出汁を感じられる、優しい味のスープは北部のフォーだと言われます。

また、ハノイは内陸にあるため海鮮料理の名物は少なく、お肉や野菜や川魚を使った名物料理が多いのが特徴です。

 

朝ごはんを大事にする

ベトナムの朝は非常に早く、朝食を提供するフォー屋さんなどは5時~6時には開いています。

そして、外食文化が盛んなベトナムでは朝ごはんを外で食べることが非常に多いです。朝6~7時頃にフォー屋やお粥屋さんなどを訪れると出勤前の人々で賑わっているのが見られますよ。

また出勤時間が早く、7時半~8時頃から仕事を開始する会社が多いため、出勤後少し仕事をして9時過ぎに同僚と朝ごはんに出かけるということもしばしばあります。

フランスパンで作るサンドイッチのようなバインミー、肉まんなどのパン料理から、フォーやブンという米粉の麺料理、お粥などのお米料理と多岐に渡るラインナップが楽しめます◎

 

コーヒーが大好き

とにかくそこら中にカフェがあるベトナム。

特にハノイでは、路上に小さなプラスチック椅子が置いてあるカフェがたくさんあります。

そして朝から晩まで常に誰かがコーヒーを飲んでいる様子を見ることができます。

筆者が朝通勤した際に見た男性を、仕事終わりに同じ場所で見かけるということもありました笑

ロブスタ豆の苦みの強いベトナムコーヒーを飲むと朝から目がすっきりしますよ◎

また、甘いベトナムコーヒーを頼むと練乳が入っていることが多く、苦みの強いコーヒーとあまい練乳のマッチにはまる人も少なくありません。

 

食べきれないほどの量を出すのがおもてなし

日本では食事を残すのは礼儀がなっていない、ご飯粒には神様いるから残してはいけない、などと子供のころから教育されますよね。

しかしベトナムではお客様が来た時に食べきれないたくさんの量を出し、お客様も全てを平らげずに残すのがおもてなしとされています。

これは中国の食文化から来ている習わしで、全て食べてしまうと足りなかったと思われてしまうので要注意です。

お腹いっぱいになるほどおもてなしを頂いたという考え方ですね。

 

すすってはいけない

ベトナムにはたくさんの汁物料理、麺料理があります。

日本では蕎麦やラーメンを食べる際にはズズズとすすって食べるのが当たりまえ。

しかしここベトナムでは、フォーの出汁を飲むときも、すすってはいけません!一口ずつスプーンですくって飲むようにしてくださいね。

麺をすするのも、どんぶりに口をつけてスープを飲むのもご法度です✕

 

何度も乾杯をする

ベトナムの飲み会に行くと、いろんなところから『1(モッ),2(ハイ),3(バー)ヨー!』という掛け声が聞こえてきます。

ベトナムの飲み会といえば、ビール。そして40~50%程のウォッカを飲むことがとても多いです。

日本では最初と最後に乾杯の音頭があるくらいで、毎回乾杯してお酒を飲むことはありませんよね。

ベトナムにいると、一人でお酒に口をつけることは少なく、毎回飲みたいなと思いグラスを持つとどこからともなく乾杯の声が始まり、飲むという流れがあります。

お酒を飲むときの掛け声もいろいろありますが、『một trăm phần trăm(モッ チャム ファン チャム)』một trăm=100%、phần trăm=飲み干してという掛け声をよく聞くことと思います。

ベトナムならではの掛け声は迫力もあり現地で聞くととても勢いがありますよ。

 

ハノイでおすすめのベトナム料理4選

①牛肉のフォー(Phở Bò)/📍Pho Thin 13 Lo Duc

言わずと知れたフォー。

フォーとはそもそも米粉の平麵のことを指しており、汁ありのフォーもあれば汁なしのフォーもあります。

石焼きフォーもあったりと、日本人がイメージするスープのフォーはフォーという麺料理の中の一つに過ぎないのです!

また、牛肉が入ったフォーや鶏肉が入ったフォーなど、お店によってお肉等の具の中身が違います。

その中でも一番オーソドックスなものは牛肉のフォー。

その中でもハノイにある名店といえばPho Thin 13 Lo Ducです。

実は東京の池袋に分店を出しているのですが、ハノイが本店となります。

一般的なフォーボーと比べるとお味は少し濃い目でネギたっぷり。こくのあるこってりとしたスープが特徴です。

フォーボー一品で勝負するこちらのお店はハノイでは訪問必須ですよ◎

 

②ブンチャー‎(Bún Chả)/📍 Bún Chả Đắc Kim

つづいてはブンチャーというベトナムの肉つけ麵と言われる料理です。

ブンとは先ほどのフォーの様に米粉麺の一種のことですが、つるっとした丸い細麺でのど越しが良いのが特徴です。

ブンはフォー以上によく食べられる国民食で、スープにいれたり、お鍋に入れたり、つけ麵風にしたりと様々な食べ方があります。

チャー(Chả)は豚肉のつくねを意味しており、たっぷりの生野菜とつくねや炭火で焼いたお肉と共にブンを甘酸っぱいスープにつけて食べる料理です。

こちらは日本人の口にも合いやすく、なぜ日本にいる時に知らなかったのか…という声をしばしば聞くほど日本人に大人気の料理です。

ブンチャーハノイが特に有名ですので、ハノイに来たら絶対に食べてほしい一品です。

たくさん美味しいお店はありますが、その中でも人気の高いお店がBún Chả Đắc Kim!

旧市街ど真ん中にあり、道を挟んで向かいにはそっくりな店舗がありますが、全く別のお店ですので注意してくださいね笑

 

③ブンジウクア(Bún Riêu Cua)/📍Bún riêu sườn sụn Trang

ブンチャー同様、ブンの料理ですがこちらは蟹とトマトの出汁で旨味たっぷりのスープに入った麺料理です。

こちらは現地に住んでいる日本人でも知らない人も多いのですが、筆者は最も好きな料理です。

ハノイの冬の寒い日に朝から蟹トマトの出汁でできたスープにあげ豆腐や牛肉、たっぷりの野菜が入ったブンジウクアは身体に染み渡りますよ◎

是非ハノイに来たら食べていて頂きたい一品です!

 

 

④チャーカー(Cha Ca)/📍Chả Cá Thăng Long

ベトナムでは実は有名で日本人にも食べやすく人気な料理がチャーカー。

Chaは揚げた、Caは魚という意味で、その名の通り揚げた白身魚をネギなど共に油で炒める料理なのですが、これが絶品◎

ベトナムでは高級料理としておもてなしに使われることも多い、ちょっと特別な料理です。

老舗チャーカー専門店チャーカータンロンというお店はとっても美味しくてお勧めです。いつも開店と同時に満員になるので、予約をしていくことをお勧めします◎

ハノイに行ったら是非食べてみてくださいね!

 

まとめ

ハノイはベトナム南部に比べると甘さ控えめで、優しい味わいの料理が多く、日本人の口にも合いやすいと言われています。

筆者もハノイとホーチミン両市に住んだことがありますが、個人的にはベトナム料理の味付けはハノイの方が好みです!

ホーチミンは常夏の暑い国であるため甘味を良く取ると言われており、スープなども甘い味付けになっているものが多いです。

一方、中国と隣接しているハノイなどの北部では中国料理のルーツが強くなっています。ベトナムに来てみないと知ることのなかったベトナムの食文化、是非一度味わってみてくださいね◎

こちらの記事がハノイを訪れる方にとって参考になれば嬉しい限りです。

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