ベトナムで暮らし始める方で気になるのは「水事情」ですよね。ベトナムの水道水は、その品質に関して懸念されており、飲み水以外でも
野菜などの食材を洗う時は?
髪や肌にベトナムの水道はどうなの?
洗濯物の仕上がりは変わる?
など、暮らしの中で、水質に疑問を感じる場面もあるでしょう。今回は、ベトナムの水道水の水質やその解決策を詳しく解説していきます。
ベトナムの水道水の基本知識
水源は川や地下水
ベトナムの水道水の主な水源は、河川、湖、地下水などです。主要な河川には、紅河、メコン川、ドン川などがあります。
処理をして各家庭へ
水道水は浄水処理プラントで処理されます。処理工程には、ろ過、消毒、沈殿、逆浸透などの方法が使われます。ベトナムでは、飲料水の基準が設定されており、それに基づいて水道水の品質が管理されています。
しかし、水源の汚染や老朽化した配管などによる品質の低下、水源汚染、残留物質などの課題も指摘されており、現地の人でも水道水を飲むことありません。
近年生活水準の向上からベトナム人家庭での浄水器設置も浸透しつつあります。
どんな残留物質が考えられる?
地域や住居の配水環境にもよりますが、塩素、鉛等の重金属物質、大腸菌などの細菌が残る場合があります。
塩素は日本の水道水にも添加されており、細菌等の増殖を防ぐ役割があります。
しかし塩素濃度が高いと肌や髪のタンパク質を破壊し、アトピー性皮膚炎を悪化させる原因ともなります。
野菜など食材を洗う時は?
多くのベトナム在住の日本人は「大量の水道水が身体に入らないようにする」ということを心がけて生活しています。
水に対する感受性も個人差がありますので、ベトナムの水質が気になる方の中には「全ての調理でキレイな水を使いたい」「赤ちゃんがいるので食器洗いもキレイな水を使いたい」という方も少なくはありません。
浄水器設置がおすすめ
調理中にその都度ミネラルウォーターを汲むのは面倒で手間がかかってしまいます。
ベトナムでも蛇口に取り付けるタイプの浄水器やポット型浄水器、据え置き型浄水器を購入・設置できます。浄水器を導入することで手軽にキレイな水が蛇口から出るようになります。
ベトナムで購入できる浄水器は?
ベトナムにも日系浄水器メーカーが多数進出しており、ベトナムに出店している「コーナン」等のホームセンターやインターネット通販で購入することができます。
また、プロの取付工事が必要な浄水器設置ができる日系の企業もあり、その選択肢は豊富です。
日本・アメリカ・中国の厳しい性能試験をクリアし、66もの有害物質を除去。既に150件以上の日系飲食店、600件以上の家庭で導入されているほどの信頼の厚い浄水器。
三菱レイヨンの水道の蛇口に簡単に取り付けられるタイプの浄水器。蛇口の形状に合わせて取り付け可能。
浄水器のリースを行う。RO(逆浸透膜)を採用し、硬水を軟水に浄水できる逆浸透マクロ化技術を使用した浄水機能搭載。
ドイツでデザイン製造されたドイツNo.1ブランド。ポット型浄水器が人気で、日本をはじめ世界中で利用されている。
ホーチミン市を拠点に、「シャワートイレ・日本製浄水器・日本製空気清浄機・除菌消臭液」などの卸売及び小売を行っている「トレビーノ」「メイスイ」などを取り扱い、据え置き型浄水器設置を行う。
ハノイに事務所があり、マンションなどの集合住宅では玄関横のパイプシャフト内に設置するタイプのオール浄水器ヒカリックスを提供している。
髪や肌にベトナムの水道はどうなの?
ベトナムの水道水は日本の水道水よりも残留塩素濃度が高いと言われております。
この残留塩素濃度が高いと、髪のタンパク質を破壊し髪の毛のキューティクルが剝がれ、ギシギシしたような肌触りになりやすといわれています。
塩素の影響で肌も乾燥しやすくなるため、肌が敏感な方には、入浴後に乾燥しやすいと感じる方もいるようです。
加えて、ハノイ等ベトナム北部では水道水が硬水の地域があり、硬水のため「髪の毛がきしむ」「日本から持ってきたシャンプーの泡立ちが悪い」と感じる方もいるようです。
硬水とは?
カルシウムやマグネシウムなどミネラル分を多く含む水。健康効果も期待されていますが、慣れない人が大量に飲むと腹痛等の体調不良を起こすことがあります。日本の水道水は軟水のため、日本製のシャンプーや洗剤の成分と合わないこともあります。
浄水機能付きシャワーヘッドも買える
ベトナムに出店している日系ホームセンターの「コーナン」では、浄水機能付きのシャワーヘッドも販売しています。シャワーヘッドを交換するだけで、浄水が出せるようになるため手軽です。
硬水を軟水にすることも可能
写真:有限会社しゅんのHPより引用
有限会社しゅんが取り扱う逆浸透膜(RO)浄水器は、硬水を軟水にすることが可能です。一般的な浄水器は硬水を軟水化させることができないため、軟水にこだわりたい方におすすめです。
“逆浸透膜(RO)という、通常より1000倍目が細かいフィルターなので、大腸菌、ウィルス、ヒ素などの重金属も取り除かれた、純水を飲むことができます。
ハノイの硬水が、純度の高い軟水となりますので、赤ちゃんのミルクも作れますし、お茶やコーヒーの味が変わります。”
〈有限会社しゅんのHPより引用〉
湯船のお湯も浄水可能
写真:NASK CO.,LTDのHPより引用
「お風呂に貯める水も浄水にしたい」と思われる方も少なくはありません。NASK CO.,LTD ではお風呂用浄水器を日本から輸入して販売しています。
“「ヤシガラ粒状活性炭」と「ACF(繊維状活性炭)」をブレンドしたフィルターは水道水に残留する塩素だけでなく、カビ臭や化学物質など多くの吸着対象物を吸着して除去することができます。”
ベトナムの水道水での洗濯は?
在住者の中には「洗濯によって服が変色したりゴワゴワになったりした」という方もいます。原因としては、
水質の違いから日本の洗剤が合わなかった
洗剤の量と洗濯物の容量が適切でない
洗濯槽の汚れが蓄積している
日焼け止めクリーム等の成分や衣類の素材に使われるメラミン樹脂が水道水の塩素と反応した
等が考えられます。
また、水道水に含まれる重金属や不純物が衣類に蓄積して黒ずんで見えるということもあります。
メラミン樹脂素材の衣服の変色や鉄サビによる汚れの場合は、ハイドロハイター等の白物衣類専用の漂白剤が効果的です。しかし柄物には効果がないことや衣類によっては生地やボタンを痛めてしまう可能性がありますので注意が必要です。
ベトナムでは洗濯物の仕上がりが日本と異なると感じ、衣服をキレイに保つために洗濯機の水道管にも浄水器を設置される方もいます。
お部屋まるごと浄水化も
写真:サンシャインワン株式会社のHPより引用
ハノイに事務所があるサンシャインワン株式会社では「オール浄水」ができるヒカリックスを提供しています。
戸建だけなくマンションタイプでも設置可能だそうですので、部屋中の水をキレイな水で使いたいという方にはおすすめです。
“ヒカリックスを一台設置するだけで、オール浄水の暮らしがはじまります。キッチン・お風呂&シャワー・洗面所・洗濯機・トイレ・ベランダ&庭の散水栓まで、家中どこでも安心安全な水質の、きれいな浄水がたっぷりと使えます。”
〈サンシャインワン株式会社のHPより引用〉
浄水器を選ぶポイントは?
①汚染物質の除去項目を確認する
浄水器の主な目的は、水中の汚染物質を取り除くことです。浄水器の種類や性能によって、除去できる物質や量も差があります。
そのため、浄水器を選ぶ際には、その除去効率や対称除去物質を確認することが重要です。
購入や設置の前に、どの種類の汚染物質を除去できるか、また除去率はどのぐらいかを確認しましょう。
②生活スタイルに合った浄水器を選ぶ
浄水器の種類には、自分で簡単に取り付けられる蛇口取付式のものや、ポット型の浄水器、プロの設置が必要な据え置き型のものもあります。
ご自分の生活スタイルに合わせて選ぶようにしましょう。
③メンテナンスやコストで選ぶ
浄水器の購入費用だけでなく、設置のための初期費用、定期的なフィルター交換やメンテナンスにかかる費用など、ランニングコストを合わせて総合的なコストを比較しましょう。
導入する会社のメンテナンスサービスの内容など不具合の際の対応なども合わせて確認しておきましょう。
まとめ
今回はベトナムの「水事情」とベトナムで浄水器が購入できる場所、浄水器設置店をご紹介しました。
ベトナムの水質が気になる方は、キッチンだけでなくお風呂や洗濯にも浄水器を導入されている家庭もあるようです。
ベトナムではキレイな水を使えるように日本語対応可能な浄水器取り扱い店があります。キレイな水を手軽に利用できることで、生活の質が向上し、安心して飲料水を摂取できるようになりますね。この記事が参考になりましたら幸いです。
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